month31_kikutake

菊武 秀和 様 (筑紫野)

 

五月九日十時頃の天候は少し雲がかかっておりましたが、五月初旬の心地よい気候の中、マリノアシティの船着き場より船内に足を踏み入れました。

想像していたよりも、しっかりとしたクルーザーでベンチに腰をかけると、大きな観覧車を背にし、船はゆるやかに動き始めました。

私が、こちら「しらゆりセレモニーホール」さんで葬儀をした経緯は、散骨供養という取り組みを行っていると聞いたからでした。火葬場で大切な遺骨を他の方の遺骨と一緒にご供養されるよりも、やはり何らかの形で供養したい、そう思いました。
海の向こう側に見えるマリノアのきれいな建物に目をやりつつ、同乗されているスタッフの方と話しをしている内、能古島が見えてきました。この島は、幼い頃より思い入れのある島で、潮の匂いが懐かしい光景を思い出させてくれました。やがて、目印となる部分が見えてきました。徐々に止まった船の先より、お清めの酒を海に流した後、三人交代で小さくなった遺骨をそっと流しました。合掌し花びらを手向けました。そっと涙が頬を伝っていきました。きらきらと光る厳かな海をみながら、心にひとつの区切りをつけることができました。

菊武 秀和 様 (筑紫野市)